はじめに

千葉大学医学部では疾病の克服と生命現象の解明に向けて未知の領域に挑戦していきます。生命科学から臨床医学まで医療のエキスパートを育成していきます。医学部は基礎医学や臨床医学の分野で多くのすぐれた実績を出しています。日本や世界の医学をリードしていく素晴らしい指導者との出会いもありました。

授業内容は幅広い視野と深い教養そして人間性を養っていくための普遍的な教育科目、医学の専門的な知識と医師に必要な技能や態度さらに習慣を習得していくための専門教育科目によって構成されます。卒業時に学士の学位が授与されると医師の国家試験を受けることができます。

指導も熱心でカリキュラムも豊富です。付属病院への成績は医師国家試験の成績をはじめとする在学6年間の総合成績と決まるという声もあります。医師になる動機の高い方には適した大学です。

140年近い歴史があり、入学倍率も高い人気の国立大学医学部です。

出典:千葉大学医学部HP

住所

千葉大学医学部の所在地は千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1にあります。千葉駅からバスで15分ほど。もしくは次の本千葉駅から歩いて15分ほどで着きます。東東京・房総を除く千葉に在住の方であれば1時間以内で通うことのできる距離ではないかと思われます。八潮・三郷などの埼玉東部、取手・守谷などの茨城南部も何とかですが通学圏内といえます。

入学金・学費

千葉大学医学部の学費を紹介します。他の国立大医学部と学費は変わりません。なお公立大学は市や県が運営するので若干学費の負担が上がります。

入学金

282,000円

1年次学費総額

817,800円

1年次は入学金は282,000円、授業料は535,800円で合計が817,800円

2年次以降学費総額(年間)

535,800円

6年間学費総額

3,496,800円

6年間で350万円程度ということなので私立医学部の10分の1程度です。

出典:医学部受験マニュアル

偏差値

67.5

国立大学医学部の中でも標準を上回ります。東大・京大はもちろん、東京医科歯科・旧帝大・筑波・横浜市大・千葉・埼玉・山梨・岐阜・神戸・奈良県医大・宮崎・旭川医大などが国公立大医学部の中でも難関校といえそうです。

千葉大学医学部だと筑波大学医学部あたりが同レベルといえそうです。東京都心部・首都圏北部・東部の方であれば、両大学とも1時間前後で通学できそうなこと、学力的にほぼ同レベルではないかとみてどちらの大学を受験するかが悩ましいところといえそうです。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

約5.6倍

一般入試で19年度が5.7倍。18年度も5.5倍と国立大医学部の中でもかなりの高倍率です。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2019年:全体92.8%(全国24位)新卒93.9%(全国43位タイ)既卒71.4%(全国23位タイ)
2018年:全体93.5%(全国25位)新卒95.0%(全国42位タイ)既卒71.4%(全国28位タイ)
2017年:全体93.9%(全国17位タイ)新卒95.3%(全国24位タイ)既卒50.0%(全国45位タイ)
2016年:全体96.6%(全国9位)新卒96.6%(全国19位)既卒100.0%(全国1位タイ)

合格率も93%程度は毎年キープしています。順位も全体で10位から20位台にいますので上位で安定しています。新卒も既卒も大きく数字を落としている年もありません。

出典:医学部受験ラボHP

沿革・歴史

千葉大学医学部の沿革を紹介します。140年近い歴史があります。

明治15年7月:千葉県立医学校及び附属病院が設立。

明治20年9月:千葉県立医学校は第一高等中学校医学部となって再出発

明治21年3月:県立千葉医学校附属病院が県立千葉病院と改称

明治27年7月:第一高等学校医学部となる

明治34年4月:千葉医学専門学校と名称を変更

大正11年3月:県立千葉病院が千葉医学専門学校附属病院に名称を変更

大正12年4月:千葉医学専門学校は千葉医科大学附属病院となる

昭和11年4月:県立千葉病院が千葉医学専門学校附属医院となる

昭和12年8月:付属病院の新館が完成して設立される

昭和14年5月:千葉医科大学臨時附属医学専門部が設置される

昭和19年4月:千葉医科大学臨時附属医学専門部が千葉医科大学附属医学専門部と名称を変更

昭和24年5月:千葉大学医学部と付属病院が設置。現在の状況に大きく近づく。

昭和26年4月:医学専門課程が置かれる

昭和30年4月:大学院医学研究科博士課程が設立

昭和30年代・40年代:様々な医科の講座が増設

昭和53年2月:新たな附属病院が建設されて移転

昭和50年代から平成初期:様々な医科の講座が増設

平成10年4月:大学院医学研究科に高次機能系専攻(独立専攻)が設置

平成16年4月:国立大学法人千葉大学が設立

平成20年4月:医学部附属病院の新病棟が竣工

平成24年1月:千葉大学未来医療教育研究センターが設置

現在:様々な医科の講座を増設して進化を続ける

出典:千葉大学医学部HP

概要・特徴

千葉大学医学部では難治疾患を治癒に導くもしくは生活の質を向上させるような治療学の研究を行う研究医と最新の治療法を高い倫理観と患者を思いやる心を持って届けることのできる臨床医。この2つのタイプの意思を養成していくことが千葉大学医学部の目指しているところです。

医学部では単に知識を詰め込むだけの学習ではなく、スカラーシッププログラム・関東4大学研究医養成コンソーシアム・交換留学協定などを通して、年齢・専門分野・学校・国の枠を超えた実習や演習を行って、基礎医学・臨床医学・社会医学などの研究の意義を理解していきます。研究計画に必要な科学的な情報を収集していくとともに論理的かつ批判的に考えていく力をつけていきます。

また次世代の医学や医療を担っていく治療学の研究と世界で通用する国際医師を養成していくことも課題といえます。さらに大学院医学研究院・薬学研究院・看護学研究科・医学部附属病院及び関連学研究センターの連携によって研究環境の整備なども行っていきます。

千葉大学医学部では将来においてさらに多様化する社会に対応できる医療者の人材を輩出・育成していきます。医学と医療という面で社会貢献できるような大学を目指していきます。

また研究医・臨床医になるにしても大きなサポートを得ることができます。指導も熱心でカリキュラムも豊富です。付属病院への成績は医師国家試験の成績をはじめとする在学6年間の総合成績と決まるという声もあります。医師になる動機の高い方にはいい大学といえそうです。

出典:千葉大学医学部HP

カリキュラム

千葉大学医学部のカリキュラムは普遍的な教養科目と専門教育科目から成り立っています。専門教育科目は単一又は複数の科目で構成されます。

1年次

英語・医学英語Ⅰ・チーム医療Ⅰ・自然科学・人文科学・社会科学・医系生物学・チュートリアル導入PBL・医学入門ⅠⅡ・遺伝分子医学・スカラーシップなどを学びます。

2年次

医学英語Ⅱ・生命倫理演習・チーム医療Ⅱ・生化学遺伝・生化学代謝・肉眼解剖学・発生学・神経科学・生理学・行動科学・免疫学・微生物学入門・薬理学総論・スカラーシップベーシックなどを学びます。

3年次

医学英語Ⅲ・医師見習い体験学習・チーム医療Ⅲ・病理学総論・スカラーシップアブライド・病理学各論・総合臨床薬理学・総合臨床微生物学Ⅰ・臨床入門Ⅰ・臨床チュートリアルⅠなどを学びます。

4年次

衛生学・公衆衛生学・法医学・医療経済情報学・臨床病院治療学・臨床入門Ⅱ・臨床チュートリアルⅡ・チーム医療Ⅳ・スカラーシップアドバンス・先端医療学・医学英語アドバンスなどを学びます。

5年次

臨床実習Ⅰ・スカラーシップアドバンス・医学英語アドバンスなどを学びます。

6年次

臨床実習Ⅱ・地域医療実習・スカラーシップアドバンス・医学英語アドバンスなどを学びます。

出典:千葉大学医学部HP

研修制度

千葉大学医学部の研修制度は卒後2年の基礎研修と3年目からの専門研修に分かれます。その中でも基礎研修は大学病院スタートの自由設計のプログラム、協力病院スタートのプログラム、産婦人科のプログラム、小児科のプログラムがあります。協力病院やコースは本人の希望と相性などを総合して大学側で決定します。

大学病院スタートの研修プログラム

大学病院スタートの研修プログラムはいくつかの例があります。一例を紹介します。

1:大学病院と協力病院で行うプログラムです。1年次に内科3か月、選択科2か月、精神科1ヶ月、救急科3か月、基本外科1ヶ月、選択科2か月の合計12か月。2年次に小児科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、外来内科3か月、選択科4か月、地域医療1ヶ月、選択科2か月の合計12か月という内容になります。

2:2年間千葉大学医学部附属病院で行うプログラムです。1年次に基本外科1ヶ月、選択科2か月、小児科1ヶ月、選択科2か月、内科6か月の合計12か月。2年次に救急部門3か月、地域医療1ヶ月、精神科1ヶ月、、選択科3か月、産婦人科1ヶ月、選択科3か月の合計12か月という内容になります。

3:1年次は千葉大学医学部附属病院、2年次に協力病院で行うプログラムです。1年次に内科2か月、救急科3か月、精神科1ヶ月、内科4か月、選択科1ヶ月、産婦人科1ヶ月の合計12か月。2年次に地域医療1ヶ月、選択科を4か月、基本外科1ヶ月、選択科3か月、小児科1か月、選択2か月の合計12か月という内容になります。

協力病院スタートのプログラム

協力病院スタートのプログラムは1年次に協力病院、2年次に千葉大学医学部附属病院に戻ってくるプログラムです。

内容は1年次に外来内科6か月、救急科3か月、基本外科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、小児科1ヶ月の合計12か月。2年次に精神科1ヶ月、選択科4ヶ月、地域医療1ヶ月、選択科6ヶ月の合計12か月という内容になります。

産婦人科プログラム

産婦人科プログラムを2プラン有しているのが千葉大学医学部の魅力といえます。一般コースと産婦人科重点コースがあります。

一般コースは内容は1年次に外来内科6か月、救急科3か月、基本外科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、小児科1ヶ月の合計12か月。2年次に一般産婦人科2か月、NICU1か月、新生児外科1ヶ月、産科麻酔1ヶ月、腹部外科1ヶ月、地域医療1ヶ月、選択科5か月の合計12か月という内容になります。

産婦人科重点コースは内容は1年次に外来内科6か月、救急科3か月、基本外科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、小児科1ヶ月の合計12か月。2年次に一般産婦人科1ヶ月、周産期医療3か月、生殖内分泌3か月、地域医療1ヶ月、婦人科腫瘍3か月、総合産婦人科1ヶ月の合計12か月という内容になります。

小児科プログラム

小児科プログラムは2年次に船橋市立医療センターで研修を行うコースと旭中央病院で研修を行うコースに分かれます。

船橋市立医療センターコースは1年次に千葉大学病院で小児科3か月、内科4か月、救急科1か月、一般外来1ヶ月、基本外科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、精神科1ヶ月の合計12か月。2年次は船橋市立医療センターで小児科2か月、救急科2か月、内科2か月、地域医療1ヶ月、選択科3か月、小児科2か月の合計12か月という内容になります。

旭中央病院コースは1年次に千葉大学病院で小児科3か月、内科4か月、救急科2か月、基本外科1ヶ月、産婦人科1ヶ月、精神科1ヶ月の合計12か月。2年次は旭中央病院で地域医療1ヶ月、小児科4か月、内科2か月、救急科1か月、選択科2か月、NICU2か月の合計12か月という内容になります。

出典:千葉大学病院総合医療教育研修センターHP

部活動

千葉大学医学部附属病院の部活動を紹介します。運動系・文化系・その他活動団体があります。部活動というものよりはサークルという感じで緩めの楽しい団体が多いのではないかと予想されます。

国立医学部なので運動に力を入れてスポーツで目立った実績を上げることはまず私大には叶いません。ですのでこのような方式でも良いのかなという気がします。気分転換を図って勉学に集中できればサークルとしての目的を達成していると考えて良いのではないでしょうか。

運動系は空手部、弓道部、剣道部、ゴルフ部、サッカー部、山岳部、自動車部、柔道部、水泳部、スキー部、卓球部、男子硬式テニス部、女子硬式テニス部、軟式テニス部、男子バスケットボール部、女子バスケットボール部、バトミントン部、男子バレーボール部、女子バレーボール部、フットサル部、硬式野球部、ヨット部、ラグビー部、陸上競技部、ダンスサークル、マッスルサークルなどがあります。

文化系は医療政策研究会、音楽部、軽音楽部、手話の会、世界医療を考える会、東洋医学研究会、救急救命研究会、バンドサークル、獅鷹会、白鯨社、ぬいぐるみ病院、社会医学研究会、ぴあのクラブ、一般医学研究会、バイオインフォマティクス研究会、ジャズ研究会などがあります。

その他活動団体は山中湖診療活動グループ、文化祭実行委員会があります。

出典:千葉大学医学部HP

連携病院

千葉大学医学部附属病院の連携病院を紹介します。

千葉みなとリハビリテーション病院(千葉市中央区中央港)
三愛記念病院(千葉市中央区新千葉)
三愛記念そがクリニック(千葉市中央区宮崎)
メディス千葉浜野(千葉市中央区浜野町)
晴山会平山病院(千葉県千葉市中央区浜野町)
幸有会記念病院(千葉県花見川区こてはし町)
翠明会山王病院(千葉市稲毛区山王町)
駿心会稲毛病院(千葉市稲毛区小仲台)
誠馨会総泉病院(千葉市若葉区更科町)
青草会篠﨑病院(千葉市若葉区若松町)
淳英会おゆみの中央病院(千葉市緑区おゆみ野南)
誠仁会みはま病院(千葉市美浜区打瀬)
西船医院(船橋市西船)
東光会茂原中央病院(茂原市下末吉)
成田リハビリテーション病院(成田市南三里塚)
国立病院機構下志津病院(四街道市鹿渡)
みつや会新八街総合病院(八街市八街ほ)
千葉県立佐原病院(香取市佐原)
国保病院組合いすみ医療センター(いすみ市苅谷)
季美リハビリテーション病院(大網白里市季美の森南)

出典:千葉大学医学部附属病院

著名な卒業生

千葉大学医学部の主な卒業生を紹介します。

唐澤祥人氏(元日本医師会長)
横手幸太郎氏(千葉大学医学部附属病院長)
大塚明彦氏(大塚クリニック院長)
谷口克氏(免疫学者・理化学研究所・免疫アレルギー科学総合研究センター長)
加瀬川均氏(心臓外科医・榊原記念病院先端医療研究室長から現在は国際医療福祉大学三田病院心臓外科特任教授)
故市川平三郎氏(元国立がんセンター病院長)
故野田文隆氏(元めじろそらクリニック院長)

出典:WIKI・みんなの大学情報・千葉大学グローバルCOEプログラムHP

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢42人(R2年4月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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