福井大学医学部の歴史・特徴・カリキュラムなどを紹介!開業医の方も多くいます

公開日:2021年1月20日
更新日:2024年3月18日

はじめに

福井大学医学部はグローバルな社会で活躍のできる優れた能力や高度な専門性を備えた医療人を養成していくとともに世界レベルでの研究を通して医学の進歩に寄与していきます。高度で先進的な医療を提供して国民の生命と健康の保持に貢献していきます。福井県は超高齢化・少子化・過疎化が進んでいます。その面での地域医療システムの構築に取り組んでいきます。

福井大学医学部は語学教育にも力を入れています。医学部でも語学センターを中心に語学の演習室を整備して英語の使える医療人の育成を目指しています。講義棟と図書館を全面的に改修して、明るく開放感のある講義室の他にグループ学修のための複数の演習室や学生間のコミュニケーションを高めるためのスペースなどの施設もそろえています。学生が能動的に学ぶことのできる環境がそろっています。

出典:福井大学医学部HP

住所

福井大学医学部の所在地は福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3にあります。永平寺線松岡駅から2・3キロほど。車で数分ほどです。

出典:福井大学医学部HP

入学金・学費

福井大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円

基本的に他の国立大学医学部と変わりません。私立大学医学部の10分の1程度しかかからないのがメリットといえます。

出典:医学部受験マニュアル

2、偏差値

65.0

国立大学医学部としては中堅上位クラスといえます。金沢大学医学部新潟大学医学部名古屋市立大学医学部信州大学医学部などが併願候補になりそうです。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

19年度:前期日程3.9倍・後期日程13.6倍・センター試験4.9倍、18年度:同3.2倍・9.7倍・6.0倍となっています。

国立大学医学部の中でも比較的高めの倍率となっています。倍率がすべてではないにしてもかなりの激戦が予想されます。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2020年:全体95.3%(全国23位)新卒100.0%(全国1位タイ)既卒73.3%(全国41位タイ)
2019年:全体81.6%(全国76位)新卒84.5%(全国76位)既卒60.0%(全国39位タイ)
2018年:全体88.2%(全国62位)新卒91.4%(全国62位タイ)既卒55.0%(全国62位)
2017年:全体91.3%(全国32位)新卒93.0%(全国40位タイ)既卒72.7%(全国18位)
2016年:全体89.9%(全国56位)新卒93.1%(全国58位)既卒50.0%(全国56位タイ)

出典:医学部受験ラボHP

歴史

1976年5月:国立医科大学創設準備室設置
1978年4月:福井医科大学創設準備室と名称を変更
1978年10月:福井医科大学設置
1980年4月:福井医科大学開学、附属図書館会館
1981年4月:付属病院創設準備室設置
1983年10月:医学部付属病院開院
1986年4月:大学院医学研究科設置
1989年6月:医学部附属実験実習機器センター設置
1990年6月:医学部付属病院に救急部設置
1991年4月:医学部付属動物実験施設設置
1993年4月:医学部附属病院に集中治療部設置
1995年7月:医学部附属病院に輸血部設置
1997年4月:医学部看護学科設置
1999年4月:医学部附属病院にリハビリテーション部設置
2000年4月:医学部附属病院に医療情報部設置
2001年4月:大学院医学研究科を大学院医学系研究科に改称
2003年3月:卒後臨床研修センターを設置
2003年9月:医学部附属病院20周年記念式典を開催
2003年10月:福井大学と福井医科大学が統合して福井大学医学部が誕生、医学部附属病院に地域医療連携センターを設置
2004年4月:国立大学法人福井大学医学部を設置
2005年4月:生命科学研究教育センターを設置
2009年3月:医学部附属病院に診療支援部を設置
2009年4月:医学部附属病院に臨床教育研修センターを開所
2009年9月:こどもの発達研究センター設置
2010年4月:医学部附属地域医療推進センター設置
2010年11月:医学部設立30周年式典を開催
2011年5月:先進イメージング教育研究センター設置
2013年3月:総合研究棟改修竣工記念式典を開催
2014年8月:医学部附属病院新病棟開院30周年を開催
2016年4月:医学部附属教育支援センターを設置
2018年9月:医学部附属病院に緩和ケアセンター設置
2019年8月:永平寺町立在宅訪問診療所開所

出典:福井大学医学部HP

特徴

福井大学医学部の特徴は地元主義・臨床教育研修センター・高度医療の提供などを行っています。

地元主義では学生実習や研修医の教育などを通して地域医療の再生のカギとなる家庭医や総合医を目指しています。外来診療をはじめとする救急診療・在宅医療・健康相談、医学部生や研修医の教育だけでなく町民の方への啓発活動、さらに医療システムの研究や健康動態の調査などを行っています。

臨床教育研修センターでは次世代を担う医療人を育むをテーマにして、卒後臨床研修の円滑な実施をしていきます。また学生や医師さらに看護師などの医療関係者の方に知識や技能を提供していきます。初期臨床研修の勉強や交流の場さらに内外の医療従事者を対象としたセミナーや講習会の開催などを行っています。

高度医療の提供では地域医療の砦として超重症患者を受け入れています。安全で質の高い医療を提供していくとともに先進医療の促進と若手医師の臨床研究への積極的な参画の推進を図っていきます。先進医療技術の地域医療への展開を目指しています。

出典:福井大学医学部HP

カリキュラム

福井大学医学部では急速に発展を続ける医学領域で学生が身に着けるべき知識量は膨大になっています。また医師に求められることも多様化しています。社会のニーズに対応する質の高い医師を育成していくために医学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した統合カリキュラムを実施しています。

基礎医科学・基礎臨床医学と臨床研修までの一連を学ぶ6年間の一貫教育を実施しています。1年次から病棟看護体験実習・人体解剖学・メディカルプロフェッショナリズム教育などで高度な職業専門家を養成していきます。また研究に意欲のある学生には研究への参加機会を提供します。

行動科学・スポーツ医学・解剖学・脳形態機能学・統合生理学・生物数学・生命物質科学・分子生命化学・分子遺伝学・分子生体情報学・薬理学・医療統計学・染色体機能学・分子神経科学・内科学Ⅰ・内科学Ⅱ・内科学Ⅲ・臨床検査医学・循環器内科学・小児科学・精神医学・救急医学・皮膚科学・脳神経外科学・眼科学・耳鼻咽喉科学・歯科口腔外科学・腫瘍病理学・分子病理学・ゲノム科学・微生物学・医動物学・医学教育倫理学・医療経済学・高次脳機能・放射線基礎医学・環境保健学・法医学・人類遺伝学・外科学Ⅰ・外科学Ⅱ・整形外科学・麻酔蘇生学・産婦人科学・泌尿器科学・腫瘍病態治療学・放射線医学・検査医学・臨床実習などを6年間で学びます。

出典:福井大学医学部HP

研修制度

福井大学医学部の研修制度は一般プログラムA・一般プログラムB・一般プログラムC・小児科重点プログラム・産婦人科重点プログラムなどがあります。

一般プログラムAは2年間福井大学医学部付属病院で研修を行います。

一般プログラムBは1年目は福井大学医学部付属病院で研修・2年目は協力病院で研修を行います。

一般プログラムCは1年目は協力病院で研修・2年目は福井大学医学部附属病院で研修を行います。

小児科重点プログラムは将来小児科医になることを希望する方に研修を行います。2年間福井大学医学部附属病院で研修を行います。

産婦人科重点プログラムは将来産婦人科医になることを希望する方に研修を行います。2年間福井大学医学部附属病院で研修を行います。

出典:福井大学医学部付属病院臨床研修センターHP

部活動

福井大学医学部の部活動です。医学部は松岡キャンパスにありますので同キャンパスの部活動を紹介します。時間も密度も高い勉強の合間を縫って部活動を頑張る学生も多くいます。

運動部は弓道部・競技スキー部・剣道部・硬式テニス部・ゴルフ部・サッカー部・柔道部・準硬式野球部・水泳部・ダンススクール・卓球部・伝統空手道部・ソフトテニス部・バドミントン部・バスケットボール部・ラグビー部・バレーボール部・陸上競技部・ワンダーフォーゲル部・ヨット部・ハンドボール部・フットサルサークル・釣り部などがあります。

文化部は福井大学国際医学生連盟留学・アカペラサークル・囲碁部・医学英語サロン・華道部・管弦楽団・救急医療サークル・グルメ部・劇団くらげ・ヒストリップ・茶道部・写真部・小児ボランティアサークル・書道部・美術部・てつがくカフェ・福井大学医学部軽音楽部・熱帯医学研究会・ぷちぷら・文芸漫画同好会などがあります。

出典:福井大学医学部HP

連携病院

福井大学医学部の連携病院を紹介します。

福井県済生会病院(福井県福井市和田中町舟橋)
福井県立すこやかシルバー病院(福井県福井市島寺町)
福井県立病院(福井県福井市四ツ井)
福井厚生病院(福井県福井市下六条町)
福井循環器病院(福井県福井市新保)
福井赤十字病院(福井県福井市月見)
福井総合病院(福井県福井市江上町)
福井病院(福井県福井市江上町)
公立丹南病院(福井県鯖江市三六町)
武生記念病院(福井県越前市小松)
福井勝山総合病院(福井県勝山市長山町)
泉ヶ丘病院(福井県敦賀市中81号岩ヶ鼻)
富山県リハビリテーション病院(富山県富山市下飯野)
矢後病院(富山県高岡市佐野)
石川県立中央病院(石川県金沢市鞍月東)
久藤総合病院(石川県加賀市大聖寺永町)
大雄会第一病院(愛知県一宮市羽衣)
木沢記念病院(岐阜県美濃加茂市古井町下古井)
市立長浜病院(滋賀県長浜市大戌亥町)
舞鶴共済病院(京都府舞鶴市字浜)

出典:福井大学医学部附属病院

著名な卒業生

福井大学医学部出身の主な開業医の方を紹介します。

守山典宏氏(総合内科医・武蔵野総合クリニック練馬総院長)
大矢秀一氏(内科・循環器科医・おおや内科循環器科院長)
井川秀樹氏(耳鼻咽喉科医・いがわ耳鼻咽喉科院長)
鈴木由里子氏(婦人科医・一色の森ゆりレディスクリニック院長)
萩原葉子氏(眼科医・はぎはら眼科院長)

出典:病院検索ホスピタ

笠浪 真

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

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