はじめに

21世紀は人間関係が複雑化してきています。その中で医の倫理感というものがますます重要になってきています。そのような時代には科学技術を駆使したハイテク医療も重要になります。ただそれ以上に患者さんを思いやる豊かな人間性を培うことが重要になってきます。

これからの医師は人類愛に根ざした「医の心」を備えなければいけないのではないでしょうか。この「医のこころ」とは人類の健康と幸福に奉仕するこころ・医学に携わるものが持っていなければならない人としてのモラルともいえます。この使命感を持っていることが医学生を支えるものと言えます。

医を志す者に終着点はありません。どんなベテラン医師であっても生涯が学習の場になります。その精神的な拠り所になるところが生命の尊厳・生命への畏敬の念といえます。聖マリアンナ医科大学ではこうした人間尊重の医学教育を実践していきます。医師本来のあり方と考えています。

住所

聖マリアンナ医科大学医学部の住所は神奈川県川崎市宮前区菅生2-16-1にあります。最も近い駅は小田急の向ヶ丘遊園駅かなと思われますが、通学時はかなりハードな上り坂になります。さらに徒歩だと40分程度かかるかなと思われます。ただ向ヶ丘遊園・生田・百合ヶ丘・新百合ヶ丘・あざみ野・宮前平・鷺沼・溝の口・武蔵溝ノ口駅からいずれもバスが出ています。多くの駅から利用ができます。

入学金・学費

聖マリアンナ医科大学医学部の入学金や学費は以下のようになります。

入学金

1,500,000円

授業料

22,000,000円

1年次から6年次まで各370万円。370万円×6年間=2220万円

教育維持費

7,200,000円

1年次から6年次まで各120万円。120万円×6年間=720万円

教育充実費

3,500,000円

1年次が50万円、2年次から6年次までが60万円。50万円+60万円×5年間=350万円

6年間学費総額

34,400,000円

総額で150万円+2220万円+720万円+350万円=3440万円

その他の費用

332,000円

その他学生自治会費が1年次に5000円、2年次から6年次までが各3000円で合計2万円。父兄会費が1年次に11万2000円。聖マリアンナ医科会費が1年次に20万円。合計33万2000円ほどかかります。

あとは私学なので寄付金が当然かかります。6年間で3600万円から3800万円程度は見ておく必要がありそうです。ただこれでも私立医学部の中ではほぼ標準的な額で高い方ではありません。

入学試験の成績の上位者でかつ人間的に優秀な方は最大で1年次の入学金と授業料の540万円程度を免除することもあります。

奨学金は聖マリアンナ医科大学奨学金・学業成績等優秀学生奨学金・保護者会短期留学支援奨学金などを用意しています

出典:聖マリアンナ医科大学HP

偏差値

65.0

私立医学部の中では中位。ほぼ標準的なところと思われます。ただ医学部自体はどの大学も入学に容易なところはありません。しっかりとした基礎が必要になることはいうまでもありません。

出典:河合塾医進塾HP

医師国家試験合格率

聖マリアンナ医科大学の医師国家試験合格率を年ごとに比較していきます。

2019年:全体96.0%(全国7位)新卒96.6%(全国13位タイ)既卒87.5%(全国4位タイ)
2018年:全体93.2%(全国30位タイ)新卒96.1%(全国29位)既卒75.0%(全国23位タイ)
2017年:全体85.5%(全国62位)新卒89.2%(全国60位)既卒53.8%(全国42位タイ)
2016年:全体89.3%(全国63位タイ)新卒91.3%(全国69位タイ)既卒66.7%(全国33位タイ)

年々成績が上がっています。特に19年度生はトップ10入りと大健闘です。安定して全国20位・30位台を続けていくと後輩の目標にもなります。また既卒生の頑張りも数字から見えます。

出典:医学部受験ラボHP

沿革・歴史

聖マリアンナ医科大学医学部の歴史を紹介します。

昭和46年1月:聖マリアンナ医科大学の前身である東洋医科大学の設置を許可

昭和46年4月:東洋医科大学を開学

昭和48年4月:東洋医科大学を聖マリアンナ医科大学に名称を変更

昭和49年2月:聖マリアンナ医科大学病院を開院

昭和51年1月:基礎医学研究施設設置

昭和52年4月:聖マリアンナ医科大学大学院を開学

昭和55年7月:救命救急センター開設

昭和62年5月:聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院開院

平成2年10月:難病治療研究センター開設

平成6年5月:夜間急患センター開設

平成9年7月:医学総合情報センター開設

平成13年8月:医学総合情報センターを医学情報センターへ名称変更

平成15年4月:初期臨床研修センター開設

平成18年2月:聖マリアンナ医科大学付属多摩病院開院

平成21年3月:聖マリアンナ医医科大学附属研究所ブレスト&イメージング先端医療センター附属クリニック開院

平成27年4月:臨床研究データセンター開設

平成29年4月:感染症センター開設

出典:聖マリアンナ医科大学HP

特徴

聖マリアンナ医科大学医学部の特徴は建学の精神にもなっている「生命の尊厳」と「人類愛」といえます。大学の医学教育に欠かせない生命への畏敬と命の大事さを思いやる豊かな人間性が基礎にあることを忘れてはなりません。ここを重ねて大学の使命として明文化しておきます。この2つを広く学内に周知させることそして医学部の学生並びに教職員自体の医学教育に対しての意識の向上につなげていきます。

出典:聖マリアンナ医科大学HP

カリキュラム

聖マリアンナ医科大学のカリキュラムは6年間の医学教育で最終的に到達をしていく目標を明確にしていきます。大学入学からその目標に近づくための方法として、学生の習得レベルに併せて段階的に学習が可能なアウトカム型の基盤型教育を行っています。教員が何を教えたかではなく、学生が何を学んで何を習得したかに意味を持って指導をしていきます。

主に「医師としての心構え・責任」「医学的な知識と問題解決能力」「コミュニケーション能力と基本的な診療能力」「行動の修正・改善能力」などがどこまでできているのかを学生の到達度という観点から評価をしていきます。

また世界医学教育連盟の提示しているグローバルスタンダードに準拠した新カリキュラムを策定した独自の教育を行っていきます。

1年次から4年次前期まで

1年次から4年次の選択科目の総合教育科目は人文科学・社会科学・語学・医療系科目まで幅広い科目を学んでいきます。語学は英語+独語・仏語・中国語の中から1科目を3年次までに学びます。語学は言語だけでなく文化などの国の背景までを学びます。また医学の歴史や哲学・社会学などを重視して学習します。また高校の自然科学をさらに深く掘り下げていく学習もしていきます。他には日本語の文章表現に磨きをかけていく・人間関係を重視したコミュニケーション科目・さらには経済学や情報処理などの医療人としても知っておきたいことを学びます。医療人としての人間性や調和の取れた個性あふれるカリキュラム構成となっています。女子学生が多いということを考えるとなかなかユニークで面白いカリキュラム構成になっている感じがして妙に納得出来る内容に感じます。

4年次後期から6年次後期まで

4年次の共用試験に合格すると診療参加型臨床実習が始まります。診療に参加するという形で自らも医療のプロの方と積極的にコミュニケーションを取って基本的な診療能力を身に着けていきます。

まず4年生の1月から5年生の10月までの10か月間は大学病院で内科・外科・産婦人科・小児科などの4週間ずつのローテーションをして内科の疾患の病態生理と診断法そして外科的な診療方法を体形的に習得していきます。

また5年生の1月から6年生7月までの8か月間では大学病院の救急救命センター・横浜市西部病院・川崎市多摩病院・整形外科・腫瘍内科・精神科・眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・放射線科・麻酔科・形成外科などの診療科を2週間ずつローテーションします。最後に学外・海外の病院・聖マリアンナ医科大学病院の診療科を学生が選択して4週間を学ぶことができます。

6年生の後期は医師国家試験対策を行います。国家試験に準拠した臓器や疾患別の講義を1・2週間ごとに集中して行います。6年間で学んだ内容の総復習をしていきます。また毎週金曜日には多肢選択式の私見を通して知識の向上と定着を行っていきます。自信を持って医師国家試験に臨めるようにしていきます。

出典:聖マリアンナ医科大学医学部

研修制度

聖マリアンナ医科大学の研修制度は基本プログラム・小児科重点プログラム・産婦人科重点プログラムなどで行います。毎年若干の内容変更がありそうですが、基本的なところで大きな変更があるというわけではありません。

基本プログラム

基本プログラムは1年次を大学病院・2年次を大学病院と協力型の臨床研修病院または研修協力施設で研修を行います。

1年次は大学病院で内科24週以上・救急科12週以上・麻酔科4週以上・小児科4週以上・産婦人科4週以上、2年次は外科4週以上・精神科4週以上・地域医療4週以上・必須科4週以上・その他希望する選択科を中心に32週以上の研修をしていきます。

小児科重点プログラム

小児科重点プログラムは1年次を大学病院・2年次を大学病院と協力型の臨床研修病院または研修協力施設で研修を行います。

1年次は大学病院で内科24週以上・救急科12週以上・麻酔科4週以上・小児科8週以上、2年次は外科4週以上・精神科4週以上・地域医療4週以上・産婦人科4週以上・その他希望する選択科を中心に32週以上の研修をしていきます。

産婦人科重点プログラム

産婦人科重点プログラムは1年次を大学病院・2年次を大学病院と協力型の臨床研修病院または研修協力施設で研修を行います。

1年次は大学病院で内科24週以上・救急科12週以上・麻酔科4週以上・産婦人科8週以上、2年次は外科4週以上・精神科4週以上・地域医療4週以上・小児科4週以上・産婦人科16週以上・その他希望する選択科を中心に16週以上の研修をしていきます。

出典:聖マリアンナ医科大学医学部

部活動

聖マリアンナ医科大学医学部の部活動を紹介します。体育会と文化会さらには同好会があります。忙しい時間の合間に部活動を両立することはプラスにもなるという考え方もあります。頭をクリアにする時間が必要です。あの山中先生も多忙の中マラソンで3時間台の好タイムを出しています。気分転換はとても重要という裏返しになりますね。

体育会はアイスホッケー部・アメリカンフットボール部・カヌー部・空手部・剣道部・硬式テニス部・硬式野球部・ゴルフ部・サッカー部・柔道部・準硬式野球部・水泳部・スキー部・スノーボード部・ソフトテニス部・卓球部・バスケットボール部・バトミントン部・バレーボール部・ヨット部・ラグビー部・陸上部・ダンス部があります。

文化会は奇術部・軽音楽部・フォークソング部・医学英語研究会・聖マリアンナ合唱団があります。

同好会は医学シミュレーション研究会・ウエイトトレーニング同好会・管弦楽団・解剖学研究会・サイクリング同好会・写真同好会・スカッシュ同好会・東洋医学研究会・フットサル同好会・スポーツチャンバラ同好会があります。

出典:聖マリアンナ医科大学医学部

連携病院

聖マリアンナ医科大学医学部の連携病院を紹介します。

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院(横浜市旭区矢指町)
聖隷横浜病院(横浜市保土ケ谷区岩井町)
川崎市立川崎病院(川崎市川崎区新川通)
川崎市立多摩病院(川崎市多摩区宿河原)
日本医科大学武蔵小杉病院(川崎市中原区小杉町)
地域医療振興協会練馬光が丘病院(練馬区光が丘)
東京ベイ・浦安市川医療センター(浦安市当代島)
福井大学医学部附属病院(福井県吉田郡永平寺町松岡下)
松江赤十字病院(島根県松江市母衣町)

出典:日本救急医学会・救急医をめざす君へ

著名な卒業生

聖マリアンナ医科大学医学部の主な卒業生を紹介していきます。やはり聖マリアンナといえばこの方を欠かすことはできません。

西川史子氏(タレントであり女医。西川整形外科の美容皮フ科のスタッフ)
大隈和英氏(大阪大学医学部附属病院などの勤務医を経て政治家の道に進む。現在は衆議院議員)

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢42人(R2年4月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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