三重大学医学部の歴史・特徴・カリキュラムなどの紹介・開業医の方も多くいます

公開日:2021年2月9日
更新日:2024年3月18日

はじめに

三重大学医学部では確固たる使命感と倫理観を持つ医療人を育成して豊かな想像力と研究能力を養っていきます。人類の健康と福祉の向上につとめていきます。そこから地域及び国際社会に貢献するということです。

三重県で唯一の医学部・医学部研究科として職業人としての道徳性と学士力に加えて素晴らしい能力と実行力を備えた医師・看護師・研究者を養成していくとともに指導力を発揮できる医療人の育成に努めています。学生の主体性を尊重した教育・地域医療の充実・国際的にも評価される研究発表などを目指していきます。優れた医療人を育成して世界に向けての発信・地域への貢献もできる医学部になれるようにしていきます。

出典:三重大学医学部医学科HP

住所

三重大学医学部の所在地は津市江戸橋2丁目174にあります。津駅東口から3キロ程度もしくは近鉄名古屋線江戸橋駅から1.5キロ程度。前者だと車で5分、後者は徒歩20分程度です。

出典:三重大学医学部医学科HP

入学金・学費

三重大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円

基本的に他の国立大学医学部と変わりません。医学部に関しては他学部以上に国公立と私立で学費の差が顕著に出ます。

出典:医学部受験マニュアル

偏差値

62.5(一般枠・三重県枠とも大きな差はなさそうです)

国立大学医学部にしては高い方の部類には入りません。それでも難しいことに変わりはありません。富山大学医学部鳥取大学医学部香川大学医学部高知大学医学部あたりが併願候補になりそうです。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

三重大学医学部医学科の倍率を紹介します。

19年度:前期3.2倍、後期11.0倍、センター課す3.5倍、18年度は3.1倍、12.5倍、3.5倍。

後期はもちろんのこと、前期やセンター試験含みの選抜も3倍台半ばの倍率があります。国立医学部ということを考えればやはり厳しい入試が予想されます。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2020年:全体92.9%(全国49位)新卒95.3%(全国52位)既卒63.6%(全国53位タイ)
2019年:全体91.2%(全国37位)新卒93.3%(全国49位)既卒50.0%(全国54位タイ)
2018年:全体95.6%(全国23位)新卒96.9%(全国22位)既卒75.0%(全国23位)
2017年:全体94.7%(全国11位タイ)新卒98.4%(全国3位)既卒54.5%(全国40位タイ)
2016年:全体91.2%(全国44位タイ)新卒96.0%(全国26位)既卒41.7%(全国67位)

近年は毎年91%以上の合格率、悪くても40位台はキープしているのでまずまずの成績を上げています。安定して30位前後に入ることができると優秀な後輩が入学してくる可能性があります。

出典:医学部受験ラボHP

歴史

三重大学医学部の歴史を紹介します。

昭和18年12月:三重県立医学専門学校を設立
昭和19年4月:三重県立医学専門学校を開校
昭和22年6月:三重県立医科大学を設置
昭和25年3月:三重県立大学を設置
昭和26年3月:三重県立医学専門学校が閉校に
昭和27年2月:三重県立大学医学部を設置
昭和30年3月:三重県立大学医科大学が閉校に
昭和34年3月:三重県立大学大学院医学研究科を設置
昭和47年5月:三重大学医学部設置と三重県立大学医学部を国立に移管する
昭和50年4月:三重大学大学院医学研究科を設置
昭和52年4月:医学部に麻酔学講座を設置
昭和53年4月:医学部に脳神経外科学講座を設置
昭和62年5月:医学部事務部を統括
平成2年6月:医学部に分子病態学講座を設置
平成5年4月:医学部に生体防御医学講座を設置
平成9年10月:医学部に看護学科を設置
平成10年4月:医学部医学科に神経内科学講座を設置
平成13年4月:大学院医学研究科に医科学専攻を設置
平成14年4月:大学院医学研究科を医学系研究科に改める
平成16年4月:国立大学法人三重大学となる
平成17年4月:三重大学大学院医学系研究科が部局化される
平成28年4月:三重大学大学院医学系研究科看護学専攻・博士後期課程を設置

出典:三重大学医学部医学科HP

特徴

三重大学医学部医学科では地域及び国際社会に貢献できる人財の育成を目指しています。ここから国際化教育と地域医療教育とが実践されています。

国際化教育は6年次の学生の半数程度の方が参加する海外臨床実習、1年次から3年次までの方が参加する早期海外体験実習、海外の交流大学からの学生の受け入れによる学内環境の国際化、実践的な専門英語教育、体系的な国際保健医療授業などが行われています。

また地域医療教育では三重県、市町村振興協会、地域の関係病院の協力を得て6年間を通して学べる体制ができています。

これらの活動は文科省が推進している大学教育の充実と課題解決型の高度医療人材育成プログラムに採択された優れた活動になっています。

出典:三重大学医学部医学科HP

カリキュラム

三重大学医学部のカリキュラムは少人数での教育、医学の基礎知識、チュートリアル教育、研究室での実験研究、臨床実習準備、臨床実習の6つの柱があります。大学は先輩の積み重ねを経て学ぶことはもちろんのこと、そこから新たな発見や真実に近いものを追求していくところでもあります。卒業後に大学院でさらに研究者を目指すという選択も悪くないのではないでしょうか。

カリキュラムは大きく分けて教養科目と専門科目に分かれます。

教養科目ではスタートアップセミナー・教養セミナー・英語TOEIC・英語基礎・英語コミュニケーション・異文化理解基礎・異文化理解演習・スポーツ健康科学・情報科学基礎・分子生命体科学・キャリア教育・地域理解・日本理解・国際理解・現代社会・現代科学などを学びます。

専門科目は医療と社会・医学英語・分子生命体科学・早期体験医学実習・新医学専門コース・いたみの科学・いたみの医療集中コース・生体の構造と機能・生体防御の分子基盤・分子医学基盤・分子医学実習・社会と医学・研究室研修・チュートリアル教育・基本的臨床技能教育・社会医学・内科学・神経内科学・薬剤学・家庭医療学・精神神経科学・外科学・胸部外科学・整形外科学・産婦人科学・小児科学・皮膚科学・泌尿器科学・形成外科学・放射線医学・口腔外科学・麻酔学・脳神経外科学・検査医学・救急災害医学・臨床実習などを学びます。

三重大学では各学年125名、6学年で750名ほどが医学科に在籍しています。質のいい授業・学生時代から忙しい・学生の意欲を支援してくれる・先生や生徒の雰囲気も良い・じっくりと研究ができる・アクセスは微妙などがあります。

出典:三重大学医学部医学科HP

研修制度

三重大学医学部の研修制度は選択期間を利用して自分の目標の達成に適した研修の協力病院に出向して研修を行うことができます。また将来の進みたい科を研修のうちに経験して初期研修での必須科研修の意義を十分に理解をしたうえで研修をしていきます。効率的に専門研修をつなげていきます。研修のコースは三重大学病院コース・協力病院コース・小児科コース・産婦人科コースなどがあります。

三重大学病院コースの例は内科6か月、救急科3か月、選択1か月、精神科1か月、選択必修科1か月、地域医療1か月、選択科目11ヶ月の合計24か月。

協力病院コースの例は救急科3か月、麻酔科1か月、産婦人科1か月、内科6か月、外科1か月、産婦人科1か月、地域医療1か月、選択科目6か月、総合診療科1か月、小児科1か月、選択科目2か月の合計24か月。
小児科コースの例は小児科3か月、内科6か月、総合診療科1か月、救急科3か月、産婦人科2か月、精神科1か月、地域医療1か月、選択科目7ヶ月の合計24か月。

産婦人科コースの例は産婦人科3か月、総合診療科1か月、内科6か月、救急科3か月、小児科2か月、地域医療1か月、精神科1か月、選択科目7ヶ月の合計24か月。

出典:三重大学医学部付属病院・臨床研修キャリア支援部HP

部活動

三重大学医学部の運動部を紹介します。体育系と文化系とがあります。

体育系はサッカー部・野球部・陸上競技部・ゴルフ部・ラグビー部・ハンドボール部・ソフトテニス部・硬式テニス部・バスケットボール部・バドミントン部・バレーボール部・卓球部・剣道部・弓道部・空手部・競技スキー部・水泳部・山岳部などがあります。

文化系は東洋医学研究会・軽音楽部・セッションサークル・救命部・小児糖尿病キャンプ・医療者を目指す学生研究室・三重大学プロジェクト・小児科ボランティア・集中治療・ジャズ・慢性疼痛研究会・国際学生協力団体・志摩地区医療支援などがあります。

出典:三重大学HP

連携病院

三重大学医学部の連携病院を紹介します。

井上内科病院(三重県久居井戸山町)
倉本内科病院(三重県津市下弁財町津興)
こころの医療センター(三重県津市城山)
一志病院(三重県津市白山町南家城)
岩崎病院(三重県津市一身田町)
榊原白鳳病院(三重県津市榊原町)
大門病院(三重県津市大門)
武内病院(三重県津市北丸之内)
津生協病院(三重県津市船頭町津興)
遠山病院(三重県津市南新町)
七栗記念病院(三重県津市大鳥町)
久居病院(三重県津市戸木町)
吉田クリニック(三重県津市栗真中山町)
若葉病院(三重県津市南中央)
いとう内科胃腸科(三重県津市丸之内)
上野内科(三重県津市庄田町)
大西内科ハートクリニック(三重県津市半田)
大橋クリニック(三重県津市桜橋)
金森皮フ科(三重県津市野田)
津北整形外科(三重県津市栗真中山町)

出典:三重大学医学部付属病院HP

著名な卒業生

三重大学医学部の主な開業医の方を紹介します。

齋藤明宏氏(整形外科医・さいとう整形外科院長)
坂本いずみ氏(腎臓内科医・さかもと内科腎クリニック院長)
森維久郎氏(腎臓内科医・赤羽もり内科腎臓内科院長)
山口博司氏(婦人科医・やまぐちレディースクリニック院長)
浦川毅氏(内科医・胃腸科医・浦川内科クリニック院長)

出典:病院検索ホスピタ

笠浪 真

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

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