はじめに

埼玉医科大学医学部に入学する方には医療人としての生命に対して深い愛情と畏敬の念を持って病める人々の心を理解していきます。その立場で十分な説明と相互理解のもとに医療を行う必要があります。医療人は豊かな人間性を育成すべき常に倫理観を磨いて教養を積むことに努力をしなければなりません。

また医療人は生涯にわたって常に最新の知識と技術を学んでいきます。自信を持って国際的に最も高い医療を提供していくように心掛けていく必要があります。医療部門での課題を自ら解決していく意欲と探求心を持って国際的な視野を医学や医療系の進歩に貢献していくことを心掛けなければなりません。

さらに医療人は自らの能力の限界を自覚して謙虚に他者と協力してそれぞれの立場で患者中心の医療にしていくために統合力を磨いていく必要があります。社会的な視野を持って健康の保持や増進・疾病の予防・社会復帰・さらに社会福祉に至る保険や医療全般に責任を有していくことを自覚して地域並びに国際社会の保健と医療に貢献していかなければなりません。

住所

埼玉医科大学の住所は埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38にあります。東武東上線坂戸駅乗り換えで東武越生線東毛呂駅から徒歩20分ほど。池袋から1時間15分程度・八王子だと1時間程度で着きます。坂戸は以前住んでいたことがあるのですが自然豊かで都市にも近くとてもいいところです。勉強環境にも最適といえます。

入学金・学費

埼玉医科大学医学部の入学金や学費は以下のようになります。

入学金

2,000,000円

授業料

16,500,000円

1年次から6年次まで各275万円。275万円×6年間=1650万円

実験実習費

6,000,000円

1年次から6年次まで各100万円。100万円×6年間=600万円

施設維持費

9,000,000円

1年次から6年次まで各150万円。150万円×6年間=900万円

医学教育充実特別学納金

1,000,000円

1年次のみ

教育充実費

2,500,000円

2年次から6年次まで各50万円。50万円×5年間=250万円

6年間学費総額

37,000,000円

200万円+1650万円+600万円+900万円+100万円+250万円=3700万円

その他学生会費・地域の毛呂山会費などが6年間で260万円ほどかかります。寄付金も必要なので総額で4000万円超を見ておく必要がありそうです。

奨学金は埼玉県地域枠医学生奨学金・埼玉医科大学医学部特別奨学金・日本学生支援機構奨学金などがあります。また入学試験などの成績によって特待生制度もあります。

偏差値

62.5程度

私立医学部の中でも比較的入学しやすい方です。ただそれでも医学部なので易しいということはありません。しっかりとした勉強が必要なことは言うまでもありません。

出典:河合塾医進塾HP

医師国家試験合格率

埼玉医科大学医学部の医師国家試験合格率を年ごとに比較していきます。

2019年:全体84.9%(全国69位タイ)新卒85.2%(全国73位タイ)既卒82.4%(全国11位)
2018年:全体87.2%(全国69位タイ)新卒87.6%(全国74位)既卒85.7%(全国7位タイ)
2017年:全体79.7%(全国76位タイ)新卒79.8%(全国80位の最下位)既卒77.8%(全国10位タイ)
2016年:全体88.5%(全国35位タイ)新卒94.7%(全国43位タイ)既卒72.70%(全国26位)

出典:医学部受験ラボHP

沿革

埼玉医科大学の歴史を紹介します。

1972年:埼玉医科大学開学。医学部も同時に開講。埼玉医科大学付属病院も開院。

1973年:埼玉医科大学付属医学技術専門学校開校

1976年:埼玉医科大学付属高等看護学校開校

1978年:医学部に医学研究科の大学院を開講

1985年:埼玉医科大学総合医療センター開院。埼玉医科大学付属総合医療センター看護専門学校開校

1989年:埼玉医科大学短期大学開学

1997年:埼玉医科大学付属総合医療センター看護専門学校3年課程を開校

2001年:埼玉医科大学ゲノム医学研究センター開設

2003年:埼玉医科大学医学教育センター設立

2004年:埼玉医科大学かわごえクリニック開院。埼玉医科大学付属病院から埼玉医科大学病院に名称変更

2005年:埼玉医科大学医学研究センター並びに埼玉医科大学国際交流センターの設立

2006年:埼玉医科大学保健医療学部開設

2007年:埼玉医科大学国際医療センター開院

2008年以降は医学部医学科の定員を年々1・2名ずつ増員

出典:埼玉医科大学HP

特徴

埼玉医科大学の特徴は常に教員が付いて学生と一体となって授業を進めていきます。コミュニケーション能力が付きそうで卒業後も考えるとメリットが大きい感じがします。

1:双方向性の講義を可能にしていくレスポンスアナライザーを取り入れています。学生はクリッカーと呼ばれるリモコンを操作させていくことで講義中から教員からの質問にリアルタイムで回答ができるようになっています。教員が学生の理解度をすぐに把握できるので今後の指導にも役立ちます。

2:学生による教員の教員への評価を5段階で示しています。その評価は数日後に教員に知らされます。評価の低かった教員や授業に関しては改善を即時に行うことがしやすくなります。

3:意欲する学生の反復継続を支援していくためにはビデオ収録された講義をパソコンで視聴できる講義収録・配信システムを行っています。講義内容や板書の内容が大きく鮮明になります。また教員の様子も写ります。教員にとっても講義を見直すことができるのでメリットが大きいです。

4:講義を少人数にして考える授業を多くしています。また演習や実習などの教育も多く学生自らが主体的に授業を行えるような仕組みになっています。学生同士・教員と学生が互いに意見を交換していく形を採っています。また他人の意見を参考にできるというメリットもあります。

5:臨床医を意識した学習内容となっています。大学病院・総合医療センター・国際医療センターで医療の現場に触れることのできる臨床入門を受けることができます。2年次では医師の外来診療・検査・病棟・診療などの見学を行います。3年次になると看護業務体験実習として実習を通して看護師や医師などと連携した医療チームの中身を知ることができます。患者中心の医療を知ることができます。

6:夏休みや春休みには課外授業を行います。そこで医療現場・医学研究・医療関係者の日常を共に体験します。5年次の臨床実習に入る前に肌で本場の医療を知ることができます。そこで自分に何ができるのか・そこで何を今後つけるべきかなどを学ぶことができます。

出典:埼玉医科大学HP

カリキュラム

埼玉医科大学のカリキュラムを紹介します。多くの大学は内科学・外科学のように診療科ごとで学習を行っています。埼玉医科大学では臓器別・機能別で学ぶのでより患者目線で学ぶことができます。また医学や医療の知識更に臨床医として必要な技能やつけていきます。これを6年間繰り返して学んでいくことで知識の集積を効率的に学んでいきます。

1年次

1年次では熱中症で人が倒れた・腹痛と下痢が止まらないなどの症状に応じたディスカッションを行います。そこからグループ全体で実験と討論を行います。その結果を実験レポートとしてまとめます。

細胞生物学及び実習・医科学入門・科学的思考・自然科学・人体の構造と機能・人体の基礎科学・行動科学と医療倫理・キャリアデザイン・社会医学・臨床推論・臨床入門・医学英語などを学びます。

2年次

2年次は臓器別に分かれていた内容を統合的に学んでいきます。すべての臓器と系がとつながっているものが人体ということが最も大事なことです。また調節系・情報系という相互のつながりも大事にしていきます。

細胞生物学実習・疾患と細胞学・エネルギー系・調節系・情報系・構造系実習・機能系実習・病理総論・薬理総論・医学総論・臨床推論・臨床入門・医学英語などを学びます。

3年次

感染症を学ぶために微生物学や動物学などを中心に学びます。微生物学は臨床の中ですごく役立ちます。講義の最後には症例検討という形でケーススタディで復習をしていきます。実習でのレポートの作成は臨床記録を作る上でも参考になります。添削を行って次にフィードバックしていきます。

感染・免疫学・診療の基本・呼吸器・循環器・消化器・血液・腎・泌尿器・生殖器・内分泌・代謝・医学推論・臨床推論・臨床入門・医学英語などを学びます。

4年次

職場や環境さらに地域社会などを通して保健・医療・介護などの現状を理解していきます。地域社会と健康に関する課題にも興味を持って原因と対策を考えていきます。医師としての課題の解決方法を考えていくための知識や技能さらに実践力を身に着けていきます。社会医学や予防医学の考えを大事にしていきます。地域の医療に貢献していくための臨床医としての素養を身に着けていきます。

神経・感覚器・皮膚・運動器・感染・免疫・腫瘍・画像・母体と胎児・新生児・小児・精神・救急・麻酔・疫病の予防と対策・地域社会と健康・異常死の診断・医学推論・臨床推論・臨床入門・医学英語などを学びます。

5年次

5年次は臨床実習がメインです。患者さんと接しながら疑問を持って・考えてということを実践していきます。医師としての視野の広さを持つための訓練になります。グループで各診療科を回るというローテーションを取ります。学外の医療現場を体験することもできます。

内科・外科・精神科・神経・整形・眼科・耳鼻・婦人・放射線・救急医療・特別演習などを学びます。

6年次

6年次は高度な臨床実習を行います。患者さんを自らで受け持って診断もしていきます。卒業後の初期医療研修を前倒しして行うような内容になります。コミュニケーション能力・チーム医療・地域医療・ヒアリング・医療マインドなどを学習していきます。

出典:埼玉医科大学医学部HP

研修制度

埼玉医科大学の研修制度を紹介します。研修制度が充実していますので研修医の方は多くのプログラムから選択をすることができます。

3病院自由選択プログラム

3病院自由選択プログラムは埼玉医科大学病院・埼玉医科大学総合医療センター・埼玉医科大学国際医療センターの3つの病院の各診療科で自由に研修を行っていくプログラムです。1年目の必須科目と選択必須科目・2年目の自由選択科目のすべてで埼玉医科大学病院・埼玉医科大学国際医療センター・埼玉医科大学総合医療センターのすべての診療科から選ぶことができます。

1年次は概論を4週・内科を24週・救急医療を12週・必須項目を12週、2年次は必須項目を4週・地域医療を4週・自由選択を40週・まとめを4週行います。

研究マインド育成自由選択プログラム

研究マインド育成自由選択プログラムは初期臨床研修を行っていきながら大学院生としての研究をしていきます。その後社会人大学院生として研修の空き時間に合わせて1年次は大学院の講義・2年次の自由選択時期からより専門的な研究を行っていくことを可能にしていきます。限られた時間の中でも自己研鑽したいというパワーのある方に受講していただきたいプログラムとなっています。

1年次は概論を4週・内科を24週・救急医療を12週・必須項目を12週、2年次は必須項目を4週・地域医療を4週・自由選択を40週・まとめを4週という形がベースになります。ただこれ以外にも受講プログラムはありますので受講生の任意のカリキュラムで受講ができるようになっています。

総合医育成広域連携病院自由選択プログラム

総合医育成広域連携病院自由選択プログラムでは埼玉医科大学病院・埼玉医科大学総合医療センター・埼玉医科大学国際医療センターの他に群馬大学・信州大学・慶応大学・日本大学・獨協医科大学・岩手医科大学・東海大学病院からの受講選択のできる変化に富んだ環境で進められる内容になっています。外科・精神科・麻酔科・小児科・産婦人科のすべての研修を行うプログラムになっています。

1年次は概論を4週・内科を24週・救急医療を12週・必須項目を12週、2年次は必須項目を4週・地域医療を4週・自由選択を40週・まとめを4週という形がベースになります。ただこれ以外にも受講プログラムはありますので受講生の任意のカリキュラムで受講ができるようになっています。

外科系プログラム

外科系プログラムは外科領域の研修に重点を置いています。外科・麻酔科・救急の研修を主に行っていきます。外科専門医取得に向けて消化器と一般外科は必須。心臓外科・呼吸器外科・乳腺外科・小児外科を選択できます。

1年次は1年次は概論を4週・内科を24週・救急医療を12週・麻酔科を8週・消化器一般外科を4週、2年次は消化器一般外科を4週・小児科を4週・産婦人科を4週・精神科を4週・地域医療を4週・外科系選択を20週・自由選択を8週・まとめを4週という形になります。

周産期・成育医療専門医自由選択プログラム

周産期・成育医療専門医自由選択プログラムでは産婦人科などを目指していく研修医を対象とした自由選択期間を最大限に活用した内容となっています。将来の専門医を目指してより専門的な内容にまで踏み込んだ指導が行われます。埼玉医科大学病院・埼玉医科大学総合医療センター・埼玉医科大学国際医療センターの他に群馬大学・信州大学・慶応大学・日本大学・獨協医科大学・岩手医科大学・東海大学病院・鹿児島市立病院でも研修ができるという面で多くの経験を積むことができる内容になっています。

1年次は概論を4週・内科を24週・救急医療を12週・外科を4週・精神科を4週・周産生育医療研修を4週、2年次は地域医療を4週・周産生育医療研修を44週・まとめを4週という形になります。周産生育医療研修が全体の半分近いというところが大きな特徴になります。

出典:埼玉医科大学臨床研修センター

部活動

埼玉医科大学の部活動を紹介します。運動部と文化部があります。勉強と部活動の両立はとても大変です。ただ気分転換をすることができる・好きなことを週に数時間でも行うことで不断の勉強や研修がより密度を濃くして行うこともできます。いい意味での相乗効果を出していければ部活動もプラスになってくるのではないかなと考えています。

運動部はアイスホッケー部・アメリカンフットボール部・空手部・弓道部・剣道部・硬式テニス部・ゴルフ部・サッカー部・柔道部・水泳部・スキー部・卓球部・バスケットボール部・バドミントン部・バレーボール部・準硬式野球部・フットサル部・ラグビー部・陸上競技部・ワンダーフォーゲル部・ハンドボール同好会・自動車部などがあります。

文化部は囲碁将棋部・英語研究会・軽音楽部・混声合唱部・室内楽部・美術部・航空研究同好会・埼玉医科大学医療研究会・写真同好会・ダンス部などがあります。

出典:埼玉医科大学臨床研修センター

連携病院

埼玉大学医学部の提携病院を紹介します。

脳神経外科ブレインピア坂戸西(坂戸市)
与野中央病院(さいたま市)
塩味病院(朝霞市)
西武入間病院(入間市)
小川赤十字病院(小川町)
大谷記念病院(桶川市)
池袋病院(川越市)
熊谷総合病院(熊谷市)
宮坂医院(鴻巣市)
あさひ病院(狭山市)
鶴ヶ島池ノ台病院(鶴ヶ島市)
ときがわまち保健センター(ときがわ町)
埼玉西協同病院(所沢市)
エンゼルクリニック(滑川町)
鳩山第一クリニック(鳩山町)
佐瀬病院(飯能市)
大谷整形外科病院(東松山市)
旭ヶ丘病院(日高市)
ふじみ野中央クリニック(ふじみ野市)
毛呂山整形外科内科(毛呂山町)

著名な卒業生

埼玉医科大学卒業の主な医師の卒業生を紹介します。

今村洋史氏(いまむら病院理事長・政治家)
大野修嗣氏(明治薬科大学卒業に埼玉医科大学を卒業。大野クリニック院長)
故三ッ林隆志氏(さって西クリニック院長)

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢42人(R2年4月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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