はじめに

山形大学医学部では人間豊かで考える医師の育成に力を入れてきました。そこから自ら考えることができることで解決することのできる医師、地域医療機関との連携を活かして山形の地域医療及び高度医療を行えることのできる医師、次世代を担う若い医師、がん・小児科・産婦人科などの専門にする医師の育成などを建学の精神にしています。

医学は常に進歩しています。今の問題を解決してもまた次の問題がやってきます。生きている限りは何らかの問題にぶつかります。がん治療などがその顕著な例です。また近年全国の大学で学生の臨床実習を見学型からチームとしての参加型にして学生に問題意識を高めていく方式を採っています。この参加型の臨床実習が将来の優秀な臨床医の輩出にもつながるのではないかと考えています。

出典:山形大学医学部HP

住所

山形大学医学部の所在地は山形市飯田西2-2-2にあります。山形大学医学部医学科・医学部看護学科・医学部附属病院などが同じ地区にあります。コンパクトな組織になっていますので連携が取れそうです。

出典:山形大学医学部HP

入学金・学費

山形大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円

全学費を合わせても6年間で350万円程度。私立大学医学部の1割程度です。他の国立大学医学部と学費は変わりません。4年間が6年間になるだけで一般の4年制大学の学費に2年分の授業料107万円程度が追加されるだけです。とても安いので入学後も真剣に勉強できるかが大事になりそうです。

出典:医学部受験マニュアル

偏差値

62.5

国立大学医学部の中では比較的入学しやすいです。ただあくまで国立医学部での比較の話ですので難関であることに変わりはありません。私立医学部も含めて容易に入ることのできる大学は1つもありません。秋田大学医学部
弘前大学医学部札幌医科大学医学部福島県立医科大学医学部などが併願候補になりそうです。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

山形大学医学部医学科の2019年度の入試倍率:前期3.3倍、後期4.2倍、センター入試含む4.1倍、ちなみに18年度は同3.3倍、3.5倍、4.8倍となっています。実質倍率に近い国立医学部で3倍を超えるとなるとかなりの厳しい入試になることが予想されます。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2020年:全体92.2%(全国55位タイ)新卒94.4%(全国59位タイ)既卒73.3%(全国40位)
2019年:全体89.3%(全国51位タイ)新卒91.4%(全国60位)既卒66.7%(全国27位タイ)
2018年:全体91.4%(全国42位タイ)新卒93.2%(全国55位タイ)既卒57.1%(全国55位タイ)
2017年:全体94.2%(全国15位タイ)新卒95.6%(全国20位)既卒75.0%(全国12位タイ)
2016年:全体94.9%(全国17位)新卒95.3%(全国34位タイ)既卒85.7%(全国8位タイ)

16・17年は上位、18年以降は中位から中堅下位あたりに位置しています。トータルで見るとまずまずの成績を上げています。既卒者の成績が良いというのが特徴といえます。

出典:医学部受験ラボHP

歴史

山形大学医学部の歴史を紹介します。

昭和43年12月:山形大学医学部設立準備委員会が設置

昭和46年6月:山形大学医学部の設置を推進することを決定

昭和48年9月:国立大学設置法の一部を改正する法律で山形大学医学部が設置される

昭和48年11月:医学部の入学式を行う・入学定員100名

昭和51年5月:山形大学医学部附属病院が設立、医学部事務局も設置

昭和51年10月:医学部及び医学部附属病院の竣工記念式典を行う

昭和51年11月:医学部附属病院の入院患者の受け入れを行う

昭和53年4月:山形大学医学部附属図書館を設立

昭和54年3月:医学部1期生の卒業式を行う

昭和54年4月:医学部の入学定員を120名に増やす、また医学部大学院医学研究科の設置と入学式を行う

昭和55年4月:山形大学医学部付属動物実験施設を設立

昭和58年3月:大学院医学研究科の卒業式を行う

昭和58年4月:山形大学医学部付属実験実習センターを設置

昭和58年9月:山形大学医学部創設10周年の記念式典を行う

昭和63年4月:医学部の入学定員を100名に減らす

昭和63年5月:山形大学医学部附属図書館の創設10周年記念を行う

平成5年4月:山形大学医学部看護学科を設置

平成5年11月:山形大学医学部創設20周年の記念式典を行う

平成9年3月:医学部看護学科第1期生の卒業式を行う

平成9年4月:山形大学大学院医学研究科から山形大学大学院医学系研究科に名称を変更

平成15年11月:山形大学医学部創設30周年の記念式典を行う

平成20年4月:医学部の入学定員を110名に増やす

平成21年4月:医学部の入学定員を120名に増やす

平成22年4月:医学部の入学定員を125名に増やす

平成24年4月:山形大学医学部附属実験実習機器センターと山形大学医学部情報基盤センターを統合して山形大学医学部教育研究支援センターを設置

平成25年4月:山形大学医学部メディカルサイエンス推進研究所を設置

平成25年11月:山形大学医学部創立40周年と看護学科の20周年設立記念式典を行う

平成27年3月:山形大学医学部がん研究センターが開所

出典:山形大学医学部HP

特徴

山形大学医学部医学科は1973年の設立から一貫として先進的な医学研究を行ってきています。また最新の医学知識を身に着けた優秀な医師を養成しています。多くの卒業生が地域医療の最前線や国内外の医療機関や研究機関で活躍しています。

総合大学の特徴を生かした幅広い教育内容、世界水準の医学や看護学の専門教育、高度な医療現場で行われる長期の臨床実習、高い国家試験合格率を支えているサポートなどが特徴といえます。

出典:山形大学医学部HP

カリキュラム

山形大学医学部医学科のカリキュラムは広い視野を持って自らが学んで考えて創造して行動していきます。それらを発展することのできる医療人を育成していくことが創設以来の基本理念です。6年間の医学教育では将来にわたって通用する医学知識や技術を習得できません。そこで学部の6年間は基本的な医学知識・技術と共に医学の進歩に対応して自ら学ぶ・考える・創造するという能力と意欲を開発していきます。また医療の対象は人間なので生命の尊厳と医療人としての価値観を身に着けていきます。多様な人生観を受け入れていくのも医学科の大きな理念といえます。

1年次では良き医療人となるための身に付けておくべき基本的な事項を学びます。基礎生命科学・化学・生物学・物理学・早期医学医療体験実習・人体物質代謝学・ゲノム解析学・人体構造機能学入門・統計学・疫学・生命科学演習・生体防御学などを学びます。

2年次では基礎医学全般を学んでいきます。臨床医学に進むための必須知識の理解をしていきます。人体構造学・人体機能学・生体防御学・生体薬理学・病理病態学・基礎腫瘍学・局所解剖画像診断特論などを学びます。

3年次では診断や治療法の基本を学んでいきます。研究室の研修などを通して希望の分野の理解を深めていきます。社会医学医療学・臓器疾患学の基本診断学・循環器・血液・呼吸器・腎尿路・内分泌栄養代謝・消化管・肝胆膵・生殖器・周産期・神経・運動器・感覚器・精神・皮膚・研究室研修などを学びます。

4年次では診断や治療法の実践を学んでいきます。試験の合格後に学生医師として臨床実習に取り組んでいきます。社会医学医療学・全身性疾患学の感染症・免疫アレルギー・成長発達・遺伝発生・加齢と死・環境と医学・診療の基本・基本診療学・基本的診療知識・症候病態学・基本診療技能学・見学型臨床実習などを学びます。

5年次では今までの知識を臨床現場で確認していきます。検査・診断法・治療法の理解を深めていきます。見学型臨床実習・診療参加型の臨床実習を行います。

6年次では医療チームの一員として診療に携わります。また2月の医師国家試験対策もしっかりと行っていきます。診療参加型臨床実習・特別講義などを行います。

出典:山形大学医学部HP

研修制度

山形大学医学部の研修制度は2年間をかけて志望するコースをじっくりと考えたい方と早めに希望するコースの専門的な教育の2コースを設けています。1年次から幅広いコースを経験することも大事です。ただ患者さんのことを考えると研修医の方も専門的な知識を早めにつけて早い段階で診療に関わることのできる実力をつける必要もあります。このような要望に応えることのできる医師の養成を目指しています。

研修のコースとしては、一般コース・外科重点コース・救急麻酔重点コース・小児科重点コース・産婦人科重点コースなどがあります。

一般コースは1年目に大学病院内科3か月、内科3か月、救急3か月、選択科3か月、2年目に地域医療1か月、外科1か月、小児科1か月、産婦人科1か月、精神科1か月、選択科7か月の合計2年間。

外科重点コースは1年目に大学病院内科3か月、内科6か月、救急科3か月、2年目に地域医療1か月、小児科1か月、産婦人科1か月、精神科1か月、外科6か月、選択科2か月の合計2年間。

救急麻酔重点コースは1年目に大学病院救急麻酔科3か月、内科6か月、救急科3か月、2年目に地域医療1か月、小児科1か月、産婦人科1か月、精神科1か月、外科6か月、選択科2か月の合計2年間。

小児科重点コースは1年目に大学病院小児科3か月、内科6か月、救急科3か月、2年目に地域医療1か月、外科1か月、産婦人科1か月、精神科1か月、小児科6か月、選択科2か月の合計2年間。

産婦人科重点コースは1年目に大学病院産婦人科3か月、内科6か月、救急科3か月、2年目に地域医療1か月、外科1か月、小児科1か月、精神科1か月、産婦人科6か月、選択科2か月の合計2年間。

出典:山形大学医学部HP

部活動

山形大学医学部の部活動を紹介します。医学部を含む飯田キャンパスのサークルの内容です。体育系と文化系があります。勉強の合間に部活動で汗を流す方・趣味に没頭するも多いです。

体育系はバレーボール部・バスケットボール部・卓球部・少林寺拳法部・空手部・水泳部・ラグビー部・陸上競技部・柔道部・ゴルフ部・ヨット部・弓道部・バドミントン部・競技スキー部・硬式テニス部・ソフトテニス部・準硬式野球部・サッカー部・剣道部・フットサル部・ハンドボール部・ソフトボール部・合気道部などがあります。

文化系はダンス部・室内合奏団・聖書研究会・軽音楽部・同窓会新聞部・映画部・将棋部・山形大学医学部学生会・コーラス部などがあります。

出典:山形大学医学部HP

連携病院

山形大学医学部の連携病院を紹介します。

山形県立中央病院(山形県山形市青柳)
山形市立病院済生館(山形県山形市七日町)
日本海総合病院(山形県酒田市あきほ町)
鶴岡市立荘内病院(山形県鶴岡市泉町)
米沢市立病院(山形県米沢市相生町)
山形県立新庄病院(山形県新庄市若葉町)
北村山公立病院(山形県東根市温泉町)
公立置賜総合病院(山形県東置賜郡川西町西大塚)
東北大学病院(宮城県仙台市青葉区星陵町)
山口大学医学部附属病院(山口県宇部市南小串)
岐阜大学医学部附属病院(岐阜県岐阜市柳戸)
会津中央病院(福島県会津若松市鶴賀町)
福山市民病院(広島県福山市蔵王町)
市立札幌病院(北海道札幌市中央区北11条西)

出典:日本救急医学会・救急医を目指す君へ

著名な卒業生

山形大学医学部の主な卒業生を紹介します。

土井勝之氏(耳鼻咽喉科医・どい耳鼻咽喉科船橋日大前クリニック理事長)
石井聖佳氏(整形外科医・石井整形外科院長)
矢作祐一氏(内科医・胃腸科医・やさく医院院長)
平畑光一氏(消化器内科医・ヒラハタクリニック院長)
上領勝氏(眼科医・上領眼科クリニック院長)

出典:病院検索ホスピタ

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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